FTP バッチ プロビジョニングを使用して、Video Cloud Studio の Media モジュールを使用せずに、アセットの追加や編集を行う方法を学習します。このトピックでは、XML の原理の背景を説明します。また、アップロードに向けアセットを準備する方法、XML マニフェスト ファイルを作成する方法、Video Cloud FTP サーバーにアセット ファイルおよび XML マニフェスト ファイルをアップロードする方法を説明します。
FTP バッチ プロビジョニングをご利用いただけるのは、Video Cloud Pro エディションと Enterprise エディションをご購入のお客様のみです。Video Cloud アカウントのアップグレードについては、ブライトコーブにお問い合わせください。
このトピックでは次の項目について説明します。
なぜ FTP バッチ プロビジョニングを使用するのか
FTP バッチ プロビジョニング機能を利用すると、XML マニフェスト ファイルと Video Cloud の FTP サーバーを使用して、複数の動画やプレイリストを一度にアップロード、更新、または削除することができます。Video Cloud Media モジュールを通してアセットとプレイリストで行うほとんどのアクションは、FTP バッチ プロビジョニングを使用して実行できます。また、その逆も可能です。FTP バッチ プロビジョニングを使用して、動画とプレイリストを自動生成できます。これらは、アップロード プロセスが完了した時点で Media モジュールのメディア ライブラリに表示されます。また、大量のアセットをアップロードすることや、Media モジュールを使用せずに多数のプロパティ値を簡単に修正することができます。ただし、Media モジュールの代わりに FTP バッチ プロビジョニング機能を使ってアセットでアクションを行う場合、グラフィカル ユーザー インターフェースは使用できません。XML 文書(XML マニフェスト ファイル)で正確な構文、タグ、および属性を使ってアップロードを指定する必要があります。
コンテンツ管理システム(CMS)のニーズによって、大量の動画またはプレイリストのアップロード、設定変更、または削除が必要な場合、あるいは Video Cloud プラットフォームにそれらの既存の動画ライブラリの初期取り込みを行う必要がある場合、しばしば、パブリッシャは、Media モジュールではなく FTP バッチ プロビジョニングを使用します。
重要:特定の参照 ID を持つ動画またはプレイリストが、アカウントにすでに存在する場合、Media モジュール、Media API、または以前の FTP バッチ プロビジョニング XML マニフェスト ファイルのいずれをその追加に使用したかに関係なく、現在の XML マニフェスト ファイルの情報で更新されます。
FTP バッチ プロビジョニング プロセスの概観
次のフローチャートは、FTP バッチ プロビジョニングのプロセスについて説明します。

FTP バッチ プロビジョニングと Media モジュールを比較する
Media モジュールでは、FTP バッチ プロビジョニング機能を利用してプロビジョニングした動画とプレイリストを扱うことができます。ただし、次の点に留意してください。
- FTP バッチ プロビジョニング機能を利用して動画またはプレイリストを修正した場合、一部の情報しか修正しなかったとしても、Media モジュールで設定した情報がすべて上書きされます。たとえば、現アカウント配下のある動画の属性をすべて設定してあるとします。バッチ プロビジョニング機能を利用してその動画の簡単な説明文だけを修正し、他の情報を入力しなかった場合、その動画のその他の属性値は消去され、未設定状態になります。したがって、バッチ プロビジョニング機能を利用して既存の動画またはプレイリストを修正する場合、修正したい属性だけでなく、その動画またはプレイリストに関するすべての情報を指定してください。または、別の方法として、「FTP バッチ プロビジョニングを使用して既存の動画を変更する」のトピックで説明しているように、
overlay-update 属性の使用を検討してください。
- FTP バッチ プロビジョニング機能を利用して公開期間情報を設定する場合、開始日時と終了日時は太平洋標準時で指定する必要があります。Media モジュールで公開期間情報を表示する際、ユーザー プロファイルに設定したタイム ゾーンに自動変換されます。
FTP バッチ プロビジョニングの主な手順
Video Cloud FTP バッチ プロビジョニング機能を利用するには、次の手順を行います。各手順の詳細については下記に続けて説明します。
- 事前確認事項を読み、XML に関して必要な知識および必要なソフトウェアを確認します。
- アップロードするアセットを準備します。
- XML マニフェストを作成します。XML マニフェストには、アップロードする動画やプレイリストを Video Cloud サービス内で処理する際に必要となる、すべての情報を指定します。
- Video Cloud の FTP サーバーにアセットをアップロードします。
- Video Cloud の FTP サーバーにXML マニフェストをアップロードします。
アップロードが成功した場合は、「ファイルが Video Cloud サービス側で正常に受信された」という内容の電子メールが届きます。アップロードが失敗した場合は、「ファイル転送時に何らかの問題が発生した」という内容の電子メールが届きます。問題の原因と対処策については、「トラブルシューティング」を参照してください。
事前確認事項
開始する前に、XML の基本を理解している、FTP にアクセスできる、XML エディタ/検証ソフトおよび FTP クライアントをインストールするなど、先へ進むに先立って知っておく事項または必要な設定があります。
XML の基本を理解する
Video Cloud の FTP バッチ プロビジョニング機能を利用するには、XML に関する基礎知識があること、および、XML 文書の作成経験があることが推奨されます。XML の基礎知識を習得する必要がある場合は、次のリソースなどを参照してください。
FTP アクセスの取得
ブライトコーブのサポートに問い合わせ、担当者に次の権限についてのサポートを要求してください。
- FTP バッチ プロビジョニングを許可するようにアカウントを設定する
- Video Cloud FTP サーバーへのアクセスを許可する
代替手段として、Video Cloud Enterprise パブリッシャは、Video Cloud の Aspera サーバーに接続することができます。特に距離が離れた場所からのアップロードに、スループットが非常に高い安全なアップロードが可能です。FTP または Aspera へのアクセスについては、ブライトコーブ サポートまたはアカウント マネージャにお問い合わせください。
これらのツールをインストールする
Video Cloud の FTP バッチ プロビジョニング機能を利用するには、次のソフトウェアが必要です。
- XML エディタ。アセットのアップロード後にアップロードする XML マニフェスト ファイルを作成する際に使用します。無料の XML エディタとしては、XML Marker や XRay などがあります。代表的な XML エディタとしては、Altova XMLSpy や Stylus Studio などがあります。プレーンテキスト エディタも使用できますが、XML エディタを使うと、XML のエラーを減らすことができます。
- XML マニフェストが「整形式の XML 文書」かつ「妥当な XML 文書」であるかどうかを検証するためのユーティリティ ソフトウェア。ほとんどの XML エディタには、「妥当な XML 文書」であるかどうかを検査する機能が備わっています。W3C が提供している Web ベースの妥当性検査サービスを利用することもできます。
- FTP クライアント ソフトウェア。ファイルと XML マニフェストを Video Cloud の FTP サーバーにアップロードする際に使用します。使用できる FTP クライアント ソフトウェアには、WSFTP、AceFTP、CuteFTP などがあります。Internet Explorer にも FTP クライアント機能が備わっています。
アセットを準備する
以下の手順で、Video Cloud FTP サーバーにアップロードするアセットを準備します。
- アップロードしたいアセットを、扱いやすくアップロードしやすい場所にまとめます。
- 各アセットが、その種類のアセットに対する Video Cloud の要件を満たしているかどうかを確認してください。
- アップロードしたアセットを処理する自動システムとの互換性を確認します。
- アセットにファイルの処理を妨げる無効な文字が含まれていないことを確認します。
- ファイル名には英数字文字(1 ~ 9、A ~ Z、a ~ z)のみしか使用できません。
- ファイル名から次の無効な文字を削除します。
- 英語にない文字および拡張 ASCII 文字(例:é ñ å)
- 印刷できない文字(例:スペース、タブ)。スペースはアンダースコアに置き換えてください。
- 一部の句読文字(例:@ ! * & #)。なお、ハイフンとアンダーバーは使用できます。
- アップロードする各ファイルについて、XML マニフェスト ファイルに含める次の情報を収集します。
- Video Cloud アセット タイプ。
- ファイルの一意な参照 ID。参照 ID は、Media モジュールまたは Media API を使用してアップロードする動画には必要ありませんが、FTP バッチ プロビジョニング XML マニフェスト ファイルを使用してアップロードまたは変更する動画には必要です。
- エラー チェックを支援するため、オプションで、各アセットファイルに MD5 チェックサム(ハッシュ値)を作成することができます。詳細については「FTP バッチ プロビジョニングのチェックサムを作成する」をお読みください。
- エラー チェックを支援するため、オプションで、各アセット ファイルのファイル サイズ(バイト)を含めることができます。KB または MB 単位のファイル サイズを、バイト単位のファイル サイズに換える必要があります。Mac OS を使用している場合、ファイル サイズを取得するには、ファイルを選択して「Apple + i」を押すか、右クリックして [Get Info(情報を見る)] を選択します。
XML マニフェスト ファイルを作成する
XML マニフェストには、アップロードするアセットを処理し Video Cloud サーバー上で利用できるようにする際に必要となる、すべての情報を指定します。単一の XML マニフェスト ファイルで複数の動画を記述できます。以下の手順で、XML マニフェスト ファイルを作成します。
- 自身の XML マニフェスト ファイルを作成する出発点として使用できる、FTP バッチ プロビジョニングの XML マニフェスト サンプルをダウンロードします。この XML マニフェスト ファイルには、XML マニフェスト ファイルを使用して動画をアップロードする FTP バッチ プロビジョニングの最も一般的な使用例が含まれます。
- XML エディタで、サンプル XML マニフェスト ファイルまたは作成したファイルを開き、実行が必要なアクションに基づいてファイルを変更します。「FTP バッチ プロビジョニング: XML マニフェストのリファレンス」を参照してください。ファイルで実行できる様々なアクションの仕様だけでなく、ファイルに含める必要がある XML タグおよび属性の必要な仕様および構文について説明しています。
- XML マニフェスト ファイルを検証します。「FTP バッチ プロビジョニング: XML マニフェストのリファレンス」で、ドキュメントを検証するためのドキュメント タイプ定義(DTD)をダウンロードできます。
マニフェストに入れる動画の数
最高の結果を達成するため、1 つの XML マニフェストであまりにも多くの動画または他のアセットをアップロードしないでください。1 回のバッチ アップロードおよびそれに対応するマニフェストでは、アセットが 5 GB および 100 個のいずれも超えないようにしてください。1 つでサイズが 5 GB を超えるアセットが複数ある場合、それぞれを個別のマニフェストでアップロードしてください。
最終検査
XML マニフェスト ファイルの作成完了後に、最終検査を 1 回実行し、アセットおよび XML マニフェスト ファイルのアップロードを開始できる状態にします。次のチェックリストに従ってください。
- アセットの名前にスペースや無効な文字が使用されていないか。
- XML マニフェスト ファイルが「整形式の XML 文書」かつ「妥当な XML 文書」になっているか。また、無効な文字が含まれていないか。XML 検証ユーティリティにマニフェスト ファイルを通します。
- アセットのファイル名が XML マニフェスト内で正しく指定されており、かつ、アップロードするアセットと一致しているか。
- ディスク上のアセット数と、XML マニフェスト ファイル内で指定されているアセット数が、一致しているか。
- 重要:特定の参照 ID を持つ動画またはプレイリストが、アカウントにすでに存在する場合、Media モジュール、Media API、または以前の FTP バッチ プロビジョニング XML マニフェスト ファイルのいずれをその追加に使用したかに関係なく、現在の XML マニフェスト ファイルの情報で更新されます。
アセットおよび XML マニフェストをアップロードする
アセットを準備する手順、それらのアセットを指定したXML マニフェストを作成する手順、および最終検査手順が完了後に、アセットおよび XML マニフェスト ファイルのアップロードを開始できます。
- FTP クライアント ソフトウェアを使用して、Video Cloud の FTP サーバーにログインします。その際、ブライトコーブのサポート担当者から通知された URL アドレス、ユーザー名、およびパスワードを使用します。
- XML マニフェスト ファイルで指定したすべてのアセットをアップロードします。
- アップロード処理中、FTP サーバーにアップロードが完了したファイルは、すぐに FTP サーバー側のアップロード用ディレクトリから消えます。これは正常な動作です。XML マニフェストがアップロードされるまでの間、ファイルはステージング領域に保持されます。
- 全ファイルが正常に転送されるまで、XML マニフェスト ファイルをアップロードしないでください。
- XML マニフェストをアップロードします。
- XML マニフェストをアップロードする前に、アセット ファイルをすべてアップロードすることが重要です。そうしないと、Video Cloud サーバーは XML マニフェスト ファイルの処理を始めます。XML マニフェスト ファイルで指定されているにもかかわらず、まだ Video Cloud FTP サーバーにアップロードされていないアセット ファイルをサーバーが発見できないと、エラーが発生します。
- アセット ファイルのアップロード完了後 48 時間以内に、XML マニフェスト ファイルをアップロードしてください。
- XML マニフェストの処理が成功した場合は、「XML マニフェスト内で指定されているファイルが Video Cloud サービス側で正常に受信された」という内容の電子メール通知が届きます。XML マニフェストの処理が失敗した場合は、「ファイル転送時に何らかの問題が発生した」という内容の電子メール通知が届きます。XML マニフェスト ファイルで指定した URL アドレスの Web ページで、通知コールバックを受信することもできます。注:処理が成功した旨の電子メール通知が届くのは、XML マニフェスト ファイルで
report-success="true" と指定した場合のみです。問題またはエラー メッセージの原因については、「FTP バッチ プロビジョニング: トラブルシューティング」を参照してください。
- Video Cloud Studio Media モジュールにサインインして、FTP バッチ プロビジョニングによってアップロードした動画およびプレイリストを編集します。
重要:アセットがネットワーク上に完全に配布されプレビュー可能な状態になるまで、最大 1 時間かかります。1 時間後に、Video Cloud Studio Media モジュールでアセットを表示してください。
関連トピック
このトピックの他にも、Video Cloud の FTP バッチ プロビジョニング機能を利用する際に役立つ情報を提供しています。
FTP バッチ プロビジョニングについての基礎知識を得るには、次のドキュメントを参照してください。
以下のドキュメントは、FTP バッチ プロビジョニングを使用できる様々な方法について説明します。